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2026年8月29日・30日、オンラインワインスクール「ヴィノテラス」主催の「井黒卓ソムリエと巡る 一泊二日の宮崎ワイナリー研修旅行」に参加しました。
旅の目的地は、宮崎県児湯郡都農町にある「都農ワイン」。
1日目は宮崎食材を生かしたイタリアン「GIGLI(ジーリ)」のコース料理と世界のワイン・九州のお酒によるダブルペアリングディナー、2日目はいよいよ都農ワインへ。ワインを中心に宮崎の魅力をたっぷり体験した2日間をご紹介します。
Ryoko「井黒卓ソムリエと行くワイナリーツアー」は今回で5回目の開催。私は昨年の新潟に続いて2回目の参加で、今回はワイン好きの母と参加しました。
参加者は全国から!友人同士や、お一人で参加されている方々も。「ワイン好き」という共通点があるので自然と会話も弾み、すぐに打ち解けて楽しい旅になりました。
井黒卓ソムリエと巡る、1泊2日の宮崎ワイン旅


今回参加したのは、ヴィノテラス主催の「井黒卓ソムリエと巡る 一泊二日の宮崎ワイナリー研修旅行」。宮崎ブーゲンビリア空港集合・解散で、宮崎食材を生かしたイタリアン「GIGLI(ジーリ)」でのダブルペアリングディナー、都農ワイナリーの見学やテイスティング、フェニックス・シーガイア・リゾートでの宿泊などが組み込まれた充実のプログラムです。
ツアーの魅力をCHECK!


✓ ワインの知識を問わず楽しめる、井黒ソムリエの丁寧な解説付き
✓ 約15名の少人数制で、生産者にも直接質問できる
✓ 都農ワインで畑・醸造所・セラーをじっくり見学
✓ 実際にブドウの収穫を体験
✓ 宮崎の食×九州の酒×世界のワインを楽しむペアリングディナー
✓ オーシャンビューのリゾートホテルに宿泊
✓ 一人参加も多く、ワイン好き同士の交流も楽しめる
ワインを学ぶ「研修」の要素はしっかりありながら、食事やホテルステイも楽しめるのがこのツアーの魅力。ヴィノテラスのスタッフも同行しているので、一人参加や初参加でも安心して楽しめる雰囲気です。


【1日目】ディナーは宮崎のイタリアン「GIGLI(ジーリ)」へ|世界のワイン×九州の酒をダブルペアリング


1日目のディナーは、宮崎市内のイタリアン「GIGLI(ジーリ)」へ。
宮崎の食材をふんだんに取り入れた特別コースに、九州各地のお酒と世界各国のワインを合わせる「ダブルペアリング」を楽しみました。
この日の料理と「ダブルペアリング」一覧


今回のディナーでは、宮崎の食材を活かした一皿ごとに、井黒ソムリエが九州各地のお酒と世界のワインをそれぞれセレクト。ひとつの料理に2種類のお酒を合わせ、それぞれの相性や味わいの変化を楽しむ「ダブルペアリング」で、一皿を二度楽しめる贅沢な内容です。
ここからは、この日の料理とペアリングをご紹介します。世界各地のワインに加え、日本酒や梅ワイン、リキュールなど、九州ならではの個性豊かなお酒も登場しました。
| 料理 | 九州の酒 | 世界のワイン |
|---|---|---|
| 乾杯 | ― | La Grande Dame Rosé 2018/Veuve Clicquot(France, Champagne) |
| 桃と白カビチーズの冷製フェデリーニ ミント風味 | 田中六五 65 | 13 泡/白糸酒造(福岡) | El Bandito I am the Ninja pet nat 2023/Testalonga(South Africa, Swartland) |
| アカスエビのブルスケッタ | 吟風/鍋島(佐賀県) | Alsace Riesling Sentiment 2023/Amélie & Charles Sparr(France, Alsace) |
| 牡蠣のムースとボイル 紫蘇のジュレ | 花瀬ワイン 巨峰 -01 無濾過 ロゼ 2024/花瀬ワイナリー(鹿児島) | Getariako Txakolina 2025/Hiruzta(Spain, Pais Vasco) |
| 西米良(にしめら)サーモンの桜スモーク 黒米の黒酢マリネ 季節の葉で包んで | 菊鹿シャルドネ樽熟成 2023/熊本ワイナリー(熊本) | Meursault Clos de la Barre 2022/Comtes Lafon(France, Bourgogne) |
| 鮎の塩焼きと香り野菜 梅酢ソース | うめわいん 2025/都農ワイン(宮崎) | Schilcher Hochgrail 2024/Langmann(Austria, Weststeiermark) |
| 甘鯛のソテー オクラと絹もずくのスープ仕立て | 久住ピノ・ノワール Catwalk 2021/久住ワイナリー(大分) | La Bruja 2023/Comando G(Spain, Sierra de Gredos) |
| ヤマドリダケのタリアテッレ | ビジュノワール 2022/安心院ワイン(大分) | Noble Brut 2005/Champagne Lanson(France, Champagne) |
| 岡崎牧場黒毛和牛ヒレ キャンベルアーリーのソース | プライベートリザーブ マスカット・ベーリーA 2016/都農ワイン(宮崎) | Brunello di Montalcino Montosoli 2018/Altesino(Italy, Toscana) |
| ヤマンクッバイのジェラート | 涙 Nada[リキュール]/農業生産法人沖縄葡萄(沖縄) | Château d’Yquem 2018(France, Bordeaux) |




















井黒ソムリエの解説で深まる、ペアリングの楽しさ


この日のディナーをさらに印象深いものにしたのが、料理とお酒を楽しみながら聞く、井黒ソムリエによるペアリングの解説です。
なぜこの料理に、このワインや九州のお酒を合わせるのか。食材の風味や食感、ワインの酸や果実味、熟成による香りなど、一皿ごとに組み合わせの意図が丁寧に解説されます。
特に印象的だったのが、ひとつの料理に2種類のお酒を合わせることで、それぞれ異なる相性を体験できたこと。たとえば牡蠣の一皿には、スペイン・バスク地方のチャコリと鹿児島の巨峰ロゼをペアリング。牡蠣の磯を思わせる香りを、ウリやメロン、スイカなどに通じる風味として捉え、チャコリは早摘みのブドウに由来する青いニュアンスを、巨峰ロゼは小玉スイカを思わせる風味を重ねるという、香りの共通性を意識した組み合わせです。実際に味わってみると、巨峰ロゼは料理に添えられた紫蘇のジュレともよく調和しているように感じました。


キノコを使った「ヤマドリダケのタリアテッレ」にエアレーションした熟成シャンパーニュを合わせるなど、思いがけないペアリングも登場。宮崎牛には、宮崎・都農ワインのマスカット・ベーリーAとブルネッロ・ディ・モンタルチーノという個性の異なる2本を合わせ、同じ料理でもワインによって印象が変わる面白さを体験しました。




【2日目】いよいよ都農ワインへ!


ツアー2日目、いよいよ宮崎県児湯郡都農町にある都農ワインへ訪問です。
ホテルを出発し、宮崎市内から北へ約1時間。尾鈴連山を背に、日向灘を望む牧内台地に位置する都農ワイン。ここでは畑や醸造所、セラーを見学しながら、宮崎という土地でどのようにブドウが育てられ、ワインが造られているのかを学びました。
宮崎「都農ワイン」とは
都農ワインは、宮崎県都農町に1996年に誕生し、2026年に30周年を迎えるワイナリーです。
宮崎は年間降水量が多く、ブドウ栽培には決して容易とはいえない環境。都農ワインでは、戦後から続く地元でのブドウ栽培の知見を生かし、独自の栽培技術を取り入れながら、この土地に適したワイン造りを築いてきました。
創業当初からワイン造りに携わってきた赤尾誠二さんが、2022年に代表取締役に就任。
大きな特徴は、地元で育てたブドウを100%使用する「エステート」としてのワイン造り。尾鈴連山の麓に広がる牧内台地には、火山活動に由来する土壌が広がり、この土地ならではの環境でさまざまなブドウが育てられています。
なかでもシャルドネは国際的にも高い評価を獲得。そのほか、キャンベル・アーリーやマスカット・ベーリーA、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ノワールなど多様な品種を栽培しています。近年は、宮崎の気候に適した品種としてビジュノワールにも注目するなど、この土地に最適なブドウを探求し続けています。
まずは畑へ!
今回のツアーのハイライトのひとつが、ブドウの収穫体験です。
まずは畑へ移動し、シラーと甲州を見学。シラーは「174」というクローンで、樹齢は14〜15年ほど。粒が比較的大きいのが印象的でした。


2006年に植樹された甲州は、淡い藤紫色の美しい果皮が特徴。ここで栽培される甲州から造られたワインは、「日本最南端の甲州」であり、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)で金賞を受賞した実績もあるそうです。


畑ではブドウを味見させていただきました。甲州を食べてみると、果皮が厚く、噛むとしっかりとした渋みがあります。
ワイン用ブドウの成熟度を判断する際には、果実の甘さだけでなく、皮を噛んだときの感触や種の熟度も大切なのだそう。種の色も判断材料のひとつで、実際にブドウを口にしながら、ワインになる果実をどのように見極めるのかを教えていただきました。
さらに、天気を読みながら「雨が降る前に収穫するか」を判断することも重要とのこと。雨の多い宮崎だからこそ、天候とブドウの状態を見ながら、収穫のタイミングを見極める必要があります。
シャルドネの収穫を体験


続いてシャルドネの畑へ移動し、いよいよ収穫を体験します。
赤尾さんをはじめ、畑を担当するスタッフの方々から収穫方法や選果のポイントを教えていただき、参加者はグループに分かれて作業をスタート。
黄金色に熟したシャルドネは、食べてみると驚くほど甘い! 一方、房をよく観察すると、傷んだ実なども混ざっています。どの実を残し、どれを取り除くのか。一房ずつ状態を確認しながら収穫していくと、想像していた以上に時間がかかります。
畑での選果に加えて、醸造所で行う選果も非常に重要とのこと。ワインの品質を支える大切な作業であることを、実際にブドウに触れることで実感しました。
そして何より大変だったのが、この日の暑さです。
強烈な日差しのなか、短時間の作業でも汗びっしょりになるほど。作業をしていると体力がどんどん奪われ、時折吹いてくる風が本当にありがたく感じられました。
私たちが体験したのはわずかな時間でしたが、普段は約10名のスタッフで1日に約3トンものブドウを収穫することもあると聞き、その作業量に驚かされます。
ワインのブドウがどんな場所で育ち、どのように収穫されているのか。自分の目で見て、触れて、味わってみると、ワインの見え方も少し変わります。
ワイン造りの一端に触れる貴重な時間となりました。


醸造所&セラーを見学
収穫体験を終えた後は、醸造所とセラーを見学しました。
訪問時はちょうど仕込みのシーズン。醸造所では発酵中のタンクの中をのぞかせていただくなど、ワイン造りが進む様子を間近で見ることができました。
この日はピノ・グリの仕込みも行われており、今年は収穫量が多かったことから、直接圧搾による白ワインと、果皮とともに醸すオレンジワインの2つのスタイルで醸造しているとのこと。また、一部では樽発酵も行われており、その理由のひとつが「タンクが足りないから」という、収穫期ならではの現場事情だそうです。
セラーでは、ワインの個性を左右する「樽」についても興味深いお話を伺いました。


日本ならではの素材を生かした桜やミズナラを用いた樽も導入されています。樽の胴部分と鏡板で異なる素材を組み合わせるなど、さまざまな工夫が凝らされているそうです。
収穫期の醸造現場から、さまざまな樽が並ぶセラーまで。都農ワインが現在進行形で取り組むワイン造りの工夫や、新たな可能性に触れることができました。
都農ワイン代表 赤尾さん×井黒ソムリエの解説で都農ワインをテイスティング




まずは、瓶内二次発酵で造られる「Hyakuzi Brut Traditional Method」と、炭酸ガスを注入するカーボネーション方式のスパークリングワイン「Hyakuzi Extra sec Carbonated」をテイスティングしました。「Hyakuzi Brut Traditional Method」には複数ヴィンテージのワインがブレンドされ、熟成感を加えるため、2016年のシャルドネをわずかに使用しているそう。カーボネーション方式のワインは、青りんごを思わせる爽やかさとピュアな果実味が印象的で、製法による泡の質感や味わいの違いを、比較テイスティングを通して確かめることができました。


白ワインでは、まずは「Amberacy White」。「アンベラシー」とは、地元の方言で「塩梅がいい」「ちょうどいい」という意味。アッサンブラージュ(ブレンド)をテーマに、トレビアーノを主体にピノ・グリなど複数品種を組み合わせた、ワイナリー限定のワインです。気軽に楽しめる親しみやすい味わいが特徴で、井黒ソムリエからは「ライムゼストやグリーンマンゴーを思わせる爽やかな香り」とコメントがありました。


続いて、シャルドネのワイン「白水アンフィルタード シャルドネ#6-B」と「プレステージ シャルドネ 都農」を比較。同じ品種でも、収穫する時間帯や醸造・熟成方法によってスタイルが変わります。「白水アンフィルタード シャルドネ#6-B」は南北に広がる畑のブドウをブレンドすることで、トロピカルな果実味と酸の引き締まったバランスを両立させています。夜間にブドウを収穫する「プレステージ シャルドネ 都農」は、低い温度を保ったままブドウを醸造所へ運べることに加え、スキンコンタクトや樽熟成を取り入れることで、より厚みと余韻のある味わいに仕上げられていました。


赤ワインでは「牧内レッド」「牧内マスカット・ベーリー・A」「牧内ビジュノワール」をテイスティング。「牧内レッド」は2018年から2022年まで、5年分のヴィンテージをブレンドしたノン・ヴィンテージで、アクセントとしてタナもブレンドされています。続いて試飲した「牧内マスカット・ベーリー・A」は、品種の特徴的なイチゴのような甘い香りが穏やかで、上品な印象。


さらに、年間5,000〜6,000本ほど生産される「牧内ビジュノワール」は、ハイブリッド品種のビジュノワールから造られる赤ワイン。濃い色調が特徴で、井黒ソムリエは、ピマン・デスペレット(バスク地方の唐辛子)を思わせるスパイシーさや、清涼感のあるニュアンスが感じられると表現していました。
赤尾さんによる造り手ならではのお話に、井黒ソムリエのテイスティング視点からの解説が加わり、ワインへの理解がより深まる時間となりました。


絶景テラスでランチ
テイスティングの後は、ワイナリーの絶景テラスでランチタイム。都農ワインは標高150〜200mの牧内台地に位置し、テラスからは宮崎平野や日向灘を一望できます。


まずは、赤のスパークリングワイン「キャンブルスコ・レッド」で乾杯! 料理は生ハムとサラミ、パンの盛り合わせから始まり、キハダマグロのカルパッチョ、ポテトとマッシュルームのグラタン、鶏もも肉のコンフィ、トマトソースで煮込んだ牛ミートボールなど、ワインに合うメニューがずらりと並びます。




ワインは「尾鈴ホワイト」や「プライベートリザーブ ピノ・グリ」など、セラーでのテイスティングには登場しなかったワインも楽しみました。
心地よい風が抜けるテラスで、宮崎の景色を眺めながら、この土地で生まれたワインを味わう。2日間の旅を締めくくる、贅沢なランチタイムとなりました。


宮崎のワインを「知って、見て、味わう」2日間


宮崎のイタリアン「GIGLI(ジーリ)」でのペアリングディナーから始まり、都農ワインではブドウ畑を歩き、収穫や醸造の現場へ。実際にブドウに触れ、造り手の話を聞くことで、ワインの背景にある土地や気候、造り手の思いまで、より身近に感じられました。
ワインを深く学びたい方はもちろん、ワインを入り口に、その土地の食や文化、人との出会いまで楽しみたい方にもおすすめしたいワイナリー旅です。
オンラインワインスクール「ヴィノテラス」では、全国から受講できるワイン講座に加え、今回のようなワイナリーツアーや、料理とワインのペアリングを体験するレストラン講座なども開催されています。
オンラインで得た知識を、実際の産地やレストランで確かめてみる。そんな「学び」と「体験」を行き来することも、ワインの世界を広げる楽しみのひとつではないでしょうか。
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