新作「キュヴェ・ヘリテージ・ブラン 2024」誕生。ムートン・カデが描くボルドー・ブランの新たな魅力|お披露目イベントレポート

1930年の誕生以来、ボルドーを代表するブランドとして世界中で親しまれてきた「ムートン・カデ」。そのプレミアムレンジ「キュヴェ・ヘリテージ」に、この夏、新たな白ワイン「ムートン・カデ・キュヴェ・ヘリテージ・ブラン 2024」が加わりました。

ムートン・カデ・キュヴェ・ヘリテージ・ブラン 2024発売|セミヨンが主役のボルドー・ブラン – Wine Flight ワインフライト

新商品の発表に合わせて開催されたメディアランチョンには、醸造責任者ジェローム・アギーレ氏が来日。新作「キュヴェ・ヘリテージ・ブラン 2024」の誕生の背景やブランドが目指す方向性について語るとともに、「キュヴェ・ヘリテージ」ルージュのヴァーティカル・テイスティングも実施されました。

醸造責任者ジェローム・アギーレ氏

会場でひときわ目を引いたのが、ボトルとともにディスプレイされたクラシックなトランクです。

このトランクは、「キュヴェ・ヘリテージ」の誕生に込められたストーリーを象徴するもの。アギーレ氏によると、品質をさらに高めるため、チームは改めてボルドー各地を巡り、それぞれの土壌やテロワールを見つめ直す”旅”に出たといいます。

その旅を通して改めてたどり着いたのは、「優れたワインは優れた畑から生まれる」という原点でした。

「キュヴェ・ヘリテージ」の誕生に込められたストーリーを象徴するトランク

これまで「キュヴェ・ヘリテージ」はルージュのみで展開されてきましたが、このたび初めてブランがラインアップに加わりました。

アギーレ氏はプレゼンテーションの中で、品質向上を目指してボルドー各地のテロワールを改めて見つめ直したこと、その探求を通じて「ボルドーらしい白」を形にしたかったと語ります。

セミヨンを主体に据えた「キュヴェ・ヘリテージ・ブラン 2024」は、単なる新商品の追加ではなく、「キュヴェ・ヘリテージ」が掲げるテロワールへの敬意とブランド哲学を、白ワインでも表現した一本といえます。

「ボルドーらしい白」を表現するため、チームとともにボルドー各地を巡り、土壌やテロワールの研究を重ねていると語るジェローム・アギーレ氏。

あわせて、「キュヴェ・ヘリテージ・ルージュ」のヴァーティカル・テイスティングも行われました。

2022年にアギーレ氏が醸造責任者に就任して以降、「キュヴェ・ヘリテージ」はテロワールへのこだわりをさらに強化。契約農家を厳選し、粘土石灰質土壌を中心とした優良区画のブドウを採用することで、より凝縮感とエレガンスを備えたスタイルを目指しています。

一方で、醸造方法をヴィンテージごとに大きく変えるのではなく、その年ならではのブドウの個性を引き出すことを重視しているのも特徴です。

2019・2020・2022のヴァーティカルテイスティングに加え、ランチでは2023ヴィンテージも提供され、「キュヴェ・ヘリテージ・ルージュ」のスタイルの変遷とヴィンテージごとの個性を味わいました。
試飲したヴィンテージセパージュ特徴・テイスティングノート
2019メルロ84%、カベルネ・ソーヴィニヨン13%、カベルネ・フラン2%、プティ・ヴェルド1%約7年の熟成を経て、黒系果実の風味にスパイスやほのかな樽香が美しく溶け込み、落ち着きのある複雑なアロマへと変化。タンニンはしなやかで、円熟味を感じさせるエレガントな味わい。
2020メルロ86%、カベルネ・ソーヴィニヨン14%、プティ・ヴェルド2%よりボリューム感と凝縮感があり、熟成を経ても厚みのあるスタイル。
2022メルロ78%、カベルネ・ソーヴィニヨン22%黒系果実の豊かなアロマに、スパイスやほのかなトースト香が調和。アギーレ氏が醸造責任者に就任して初めて手がけたヴィンテージで、テロワールをより重視する現在のスタイルへの転換点となりました。
2023メルロ73%、カベルネ・ソーヴィニヨン27%契約栽培農家の中からより品質の高いブドウを厳選し、凝縮した果実を使用していることも特徴の一つ。これにより、ワインにはより深みのある果実味としっかりとした骨格がもたらされています。

ヴァーティカルテイスティングを通じて、「キュヴェ・ヘリテージ」が目指すテロワール重視のスタイルを体感した後、シリーズ初となる白ワイン「ムートン・カデ キュヴェ・ヘリテージ・ブラン 2024」がお披露目されました。

これまで「キュヴェ・ヘリテージ」はルージュのみの展開でしたが、新たに加わったブランは、ボルドーの伝統品種であるセミヨンを主体に、ソーヴィニヨン・ブランをブレンド。一部を樽熟成することで、セミヨンの豊かな厚みと果実味、ソーヴィニヨン・ブランの爽やかさ、そして樽由来の複雑さを調和させた一本に仕上げられています。

アギーレ氏は、「ボルドーらしい白」を追求するため、チームとともにボルドー各地の土壌やテロワールを改めて見つめ直し、ブドウの選定からブレンドまで徹底的に検討を重ねたと語りました。その成果として誕生したのが、この「キュヴェ・ヘリテージ・ブラン 2024」です。

香りは比較的控えめながら、口に含むと柑橘に加えてアプリコットやオレンジブロッサムを思わせる風味が広がります。ソーヴィニヨン・ブランの爽やかな酸と、セミヨン主体ならではの厚みのある果実味が調和し、余韻まで豊かな印象を残しました。

写真中央と右:今回新たに発売された「ムートン・カデ キュヴェ・ヘリテージ・ブラン 2024」。クラシカルなラベルデザインも印象的で、ボルドーらしいエレガンスを表現したプレミアムコレクション。写真左:ムートン・カデの「ソーヴィニヨン・ブラン・オーガニック・バイ・ナタン」。柑橘の爽やかな果実味が魅力の、フレッシュ・オーガニックシリーズ一本。

続いては、アギーレ氏を囲んでのペアリングランチ。

前菜の海老とアボカドのサラダ(レッドオニオン、オレンジ、アーモンド、カレーマヨネーズ)には、「ムートン・カデ オーガニック ソーヴィニヨン・ブラン by ナタン 2024」を。柑橘を思わせる爽やかな酸味が、アボカドのコクやオレンジの甘みを軽やかに引き立てます。

サステイナブルサーモンのグリル(パルミジャーノ、夏野菜のロースト、春菊、赤ワインビネガーソース)には、「ムートン・カデ キュヴェ・ヘリテージ・ブラン 2024」。セミヨン主体ならではの厚みと豊かな果実味が、サーモンの旨味、パルミジャーノと見事に調和していました。

メインのラムチョップのグリル(マッシュポテト、季節野菜のロースト、ブラックペッパーソース)には、「ムートン・カデ キュヴェ・ヘリテージ・ルージュ 2023」。凝縮した果実味としっかりとした骨格がラムの風味、旨みと調和し、それぞれの魅力を引き立て合います。

デザートのメロンのブランマンジェ(メロン、白ワインジュレ、アーモンドチュイール、メロンソース)には、「ムートン・カデ レゼルヴ・ソーテルヌ 2022」。上品な甘みと爽やかな酸味が、食後を心地よく締めくくりました。

今回のイベントを通して改めて感じたのは、ムートン・カデが高い品質と手の届きやすい価格を両立したブランドであることです。リリース直後からバランスよく楽しめる親しみやすさを備えながら、「キュヴェ・ヘリテージ・ルージュ」はヴァーティカルテイスティングで示されたように、熟成によってより複雑で奥行きのあるワインへと変化していくポテンシャルも備えています。

また、同じ価格帯の中でも、カジュアルに楽しめる一本から少し特別感のある一本まで、さまざまなスタイルを提案していることもムートン・カデの魅力です。シーンに応じて選べるラインアップの豊かさが、多くの人に支持される理由なのだと感じました。

そして今回、日本で世界に先駆けて発売された「ムートン・カデ キュヴェ・ヘリテージ・ブラン 2024」は、シリーズの新たな魅力を感じさせる一本でした。ボルドーらしいエレガンスと現代的なスタイルを兼ね備えたこの新作を、ぜひ一度味わってみてください。

ラベルデザインは、1950年代初頭にバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドが手がけた初期のムートン・カデのデザインから着想を得ています。

商品ラインアップ

ムートン・カデ・キュヴェ・ヘリテージ・ルージュ 
https://www.enoteca.co.jp/item/detail/017654227

ムートン・カデ・キュヴェ・ヘリテージ・ブラン
https://www.enoteca.co.jp/item/detail/01765001044200040

この記事を書いた人

元国際線CA
WSET® Diploma
WSET® Level3 Decanter Prize受賞
日本ソムリエ協会認定ソムリエ
日本ソムリエ協会認定SAKE DIPLOMA

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